転職エージェントを利用する際の注意点と、効率よく効果的に利用してく為のポイントについて解説していきます。
転職エージェントの複数利用は本当に効果的なのか?
色々な転職系メディアを見ていると、どのサイトにも転職エージェントに複数登録して転職活動をしていくのが良いと書いてあります。
確かにこれは間違いではありません。私も20代の転職活動においては複数の転職エージェントを利用するのが良いと思っています。ですが、転職エージェントの複数登録も利用の仕方によってはかえって非効率なものとなってしまう事もあるのです。
転職エージェントの複数登録はココに注意
今の転職市場は転職エージェントを使った求職活動が中心になっており、多くの企業が転職エージェントに求人を依頼しています。
私が知りえる限りで20社以上の転職エージェントに同一求人を依頼する企業もあります。
企業は転職エージェントに求人を依頼するだけであれば一切費用はかかりませんので、より早く採用活動を終えるために同時に複数の転職エージェントを利用することが普通になっています。
その為、何も考えず転職エージェントを複数利用すると求人の重複があり生産性の低いものとなってしまうのです。
特に大手企業の求人は同じく大手の転職エージェントに集中する為、大手の転職エージェントを同時に複数登録すると求人が重複する可能性が非常に高いです。
もちろんすべてという事はなく、それぞれ他社には出回らない独自の求人をもっていますが、同時に利用するというのはおすすめできません。大手の転職エージェントという事は、もちろん求人数も多く人によっては100件近く求人を紹介されるケースもあります。
となると、求人に目を通すだけで時間がかかりますし、そのうち重複するものが多ければ時間のロスにしかなりません。
一般的には現職に在籍したまま転職活動を行う人が多い為、限られた時間のなかで履歴書や職務経歴書の作成や面接の対応をする必要があります。その為、無駄な時間を避けなければ効率よく転職活動をしていくことはできません。
大手の転職エージェントを複数同時利用すると、求人が重複する可能性が高く、そういった部分で非効率になると認識しておきましょう。
それぞれの転職エージェントの違い
転職エージェントには、大手の転職エージェントや中小規模の転職エージェント、さらには特定の層や業種に特化した転職エージェントがあり、各エージェントごとに特徴があります。
それぞれどういった違いがあるのか理解しておきましょう。
大手の転職エージェントの特徴とは?利用のメリットとデメリット
大手の転職エージェントは日本には数社しかなく、リクルートエージェントやdodaがそれに属します。
求人数・転職支援実績も豊富なため、業種・職種にあわせた濃い転職ノウハウを持っているというのがメリットです。転職を成功させる為には可能な限り多くの求人にふれるというのがポイントでもあるため、求人数が多い大手の転職エージェントはそれだけで十分利用する価値が大きいと言えます。
逆を言うと、利用する求職者の数も非常に多く、担当するキャリアアドバイザーが1人で20名から30名ぐらいの求職者の担当を同時に行うため、1人の求職者に対しての転職支援時間や質が下がる事がありそれがデメリットとなります。
中小規模の転職エージェントの特徴は?利用のメリットとデメリット
そういった大手の転職エージェントのデメリット部分を解消するために、中小規模の転職エージェントです。
大手の転職エージェントほどの求人数はありませんが、数が少ない分、1人の求職者への転職支援を手厚くして採用確度を上げるスタイルを持っています。
中小規模の転職エージェントは大手と比べると質の濃いサポートを受けられやすいというのがメリットです。
できれば小規模で社長や取締役など経営層が直接求職者の転職支援をしている転職エージェントがおすすめです。
履歴書や職務経歴書の添削、面接の練習、求人情報の詳細説明などにおいて、大手の転職エージェントよりも丁寧なサポートを期待することができます。
デメリットは、大手と比べ求人の数に大きな差があるという事です。
業種・職種などに特化した転職エージェント
更に業界や職種に特化した転職エージェントですが、これは大手の転職エージェントや中小規模の転職エージェントでは求人紹介される可能性が低いニッチな求人を獲得するための手段です。
どのような採用企業でも自社が属する業界やそのときの求人職種に強い転職エージェントを利用しようとする傾向があります。
転職活動はなるべく可能性を広げることが大事なことになりますので、少しでも求人のロストをなくし、求職者としては自分の転職活動の可能性を広げる努力が必要になります。
どのようなタイプの転職エージェントを利用しても必ず専任のキャリアアドバイザーが担当になり、求人の紹介をしてくれますから、その際にブラック企業かどうかの選別もしてくれます。
というよりも、今の転職エージェント業界では企業調査が念入りになっていて、ブラック企業である場合、または法令違反をしている場合は求人を受け付けない仕組みになっていますので、ブラック企業への転職リスクは低いと言えます。
転職エージェントは民間企業でありながらも国が運営するハローワークよりも転職支援実績が豊富であるため、ブラック企業の判定精度も高いのです。
効率よく転職エージェントを利用するには?
転職エージェント利用時の注意やそれぞれの特徴について解説してきました。
ではどうすれば効率良く効果的に転職エージェントを利用していけのるかということですが、次のような方法で転職エージェントを利用していくことを私はおすすめします。
自分のキャリア設計・転職軸がハッキリしている
転職の進め方が分からない人が多い20代ですが、中には自分のキャリア設計がしっかりできている人がいます。そういった人は自分の進むべき道が分かっている為、転職エージェントに対しては求人の量・質を求めていくのが良いです。
求人の質を重視するには当然多くの求人にふれるべきですから、大手の転職エージェントを優先的に利用していくべきです。
お伝えしたように、大手の転職エージェントでは求人の重複が多いですから、まずは1社利用、必要に応じて別の大手の転職エージェントに切り替える使い方が良いです。
転職の経験が浅い、はじめての転職で不安
20代で転職を考えている人のほとんどがここに該当すると思います。転職活動の進め方が分からなかったり、情報が少なすぎる為、キャリアアドバイザーによるサポートの質を優先的に求めていく必要があります。
そう考えると、こういった人におすすめなのは
大手の転職エージェント・中小規模の転職エージェントをそれぞれ1社ずつ、計2社の転職エージェントに登録するというものです。
いきなり同時に登録するのも良いですが、まずは大手1社に登録し、そこで満足できない場合に他の転職エージェントも検討してみると良いです。
専門スキルを要する職種の転職
医師・看護師・福祉やITなど、専門スキルを要する職種への転職を考えている場合、重要になってくるのはその転職エージェントがどれだけその業界に精通しているかという事です。
一般によくある仕事と違い、専門スキルを要する仕事に就いている人たちは、その業界にいなければ分からないような悩みや希望をもっている事が多いです。
大手の総合型転職エージェントは幅広い業種の求人を扱います。もちろん各業界に精通したエージェントが在籍していますが、そのアドバイザーが自分の担当者になるとは限りません。
その為、あまり業界に精通していない人が担当になると担当者との意思疎通がきちんとできず、自分の希望が相手にうまく伝わらないといったケースも中にはあります。
それに比べ、業界に特化した転職エージェントのキャリアアドバイザーは、基本的にその業界で働いていた経験者しかいませんので、業界出身でなければ分からないような事にも細かく対応してもらえます。
なので、専門スキルを要する職種で転職を考えている人は、業種・職種に特化した転職エージェントを優先的に利用していくのが良いです。
ただし、こういった転職エージェントは規模的には大きくない為、求人数の部分で少々不安です。それをカバーする為に大手の転職エージェントもうまく活用していくことをおすすめします。
あまり細かい事を気にしないなら大手の転職エージェント一択
そこまで細かい事は気にしないという人は大手の転職エージェントにどれか1社登録しておけば大丈夫です。
サポート時間が短い場合があると言いましたが、そのサポートで十分利用者からの満足は得られていますし、大手なので転職ノウハウもデータとして大量に保有しています。
豊富な求人・豊富な転職ノウハウ・平均的なサポート
これで十分転職を成功させる事は可能です。
まずは大手、そこで納得いかなかった場合の選択肢として他の転職エージェントを視野に入れていけば良いでしょう。
大手の転職エージェント
大手の転職エージェントは次の2社です。
リクルートエージェント
公式サイトURL【https://www.r-agent.com/】
業界トップのリクルートエージェントです。転職支援実績は40万人を超えます。
私個人の意見としては、転職エージェントはここだけで十分だと思っています。それだけの求人量と転職ノウハウがリクルートエージェントにはあります。
doda
公式サイトURL【https://doda.jp/】
パーソルキャリアが運営するデューダも同じく業界トップクラスの転職エージェントです。
リクルートエージェントよりは少ないですが、豊富な求人とサポートの質が売りです。
最近では女性の転職支援にも積極的なので、女性の転職希望者はdodaを利用するのが良いでしょう。